2013年12月11日

【詰将棋研究】将棋駒の互換性による比較と分類

本稿では将棋の駒を互換性の観点から見た場合の比較と分類を行う。

ある駒「甲」の効きがある駒「乙」の効きに包括される(すべて含まれる)場合、
乙は甲に対し、互換的優位にあると表現する。また逆に甲は乙に対し、互換的劣位にあると表現する。
もし甲と乙の間に上記関係が成り立たない場合、二つの駒は互換的中立であると表現する。

例1)龍王は飛車に対し、互換的優位にある。
例2)銀将は王将に対し、互換的劣位にある。
例3)桂馬と香車は互換的中立である。

このような互換関係を図式したのが以下の図である。

互換性.png

これら積み木の上に乗っているものは下のものより互換的優位にある。
上下関係にないものは互換的に中立である。
積み木の一番上の層をその駒の互換性の優位度とすると、以下のように分類される。

甲層 ― 桂馬、竜馬、龍王
乙層 ― 角行、飛車(王将)
丙層 ― 香車、銀将、金将
丁層 ― 歩兵

*王将は特殊な駒(非詰駒)なため()付きで記述した。

こうした互換性で比較すると、桂馬がかなり重要度の高い駒であることがうかがえる。
互換的優位な駒ほど代わりがきかないため、
互換性の観点から言えば、重要度の高い駒だと言うことができそうである。

一般に、以下のようなことが言えるのではないか。

(イ)攻め方は互換的に優位な駒が手駒に多いほど有利である場合が多い。
(ロ)攻め方は受け方に互換的に劣位な駒が手駒に多いほど有利である場合が多い。

具体的に考えてみると、
(ハ)同じマスに攻め方の金将がいる場合と龍王がいる場合、どちらが詰みにとって有利だろうか。
(二)同じマスに受け方の銀将と歩兵がいる場合、どちらが詰みにとって有利だろうか。

もちろん(ハ)の場合は龍王がいる方が有利であり、(二)では歩兵がいる方が有利だろう。

ここで気をつけるのは、打ち歩詰めが関係する場合のみこれらの法則が成り立たなくなることである。
打ち歩詰めの局面では、攻め方の駒が互換的劣位にある方が良い場合や、
受け方の駒が互換的優位にある方が良い場合が存在する。

参考図@


参考図A


これらの図を見ればわかるとおり、
2三の駒がと金(=金将)では詰まないが、歩兵であれば詰んでしまうのである。

このような打ち歩詰めに関する理論もいずれ書いてみたい。

以上、今回は短い文章ではあるが、将棋駒について互換性という観点から分析する手法を紹介した。

posted by Justice at 00:00| Comment(0) | 詰将棋研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする